2010年12月26日日曜日

姿が煙と消えて...

先日、葬儀社の方と話をする機会があった。彼が語った火葬の意味に纏わる話が
印象に残っている。
 
交通事故で息子を失った悲嘆に暮れる母親。泣き叫び、喚き散らし、取り乱して
いた母親が、火葬場で納骨すると、とたんに吹っ切れたようになる場面 に何度
か出くわした。そういう話である。
 
偶像崇拝というのがあるけれども、形の力はすごいのだなと思った。
 
 

2010年12月11日土曜日

一人で頑張っちゃう日本人!? -Give and takeのすすめ-

「心理学ワールド」は日本心理学会の機関誌である。
最新51号に、守谷慶子先生が書かれていたことが印象に残ったので、書き留めて
みる。
 
「The giving tree」という絵本。少年がリンゴの実や枝を利用し、最後は幹も
切り倒して持ち去る。そういう物語。その絵本に対する感想が、「リンゴに頼っ
てばかり。 自分で自分のことはやるべき。」と指摘する日本の子どもが多かっ
たのに対し、「少年はもらうばかりでずるい。もらうなら、与えるべきだ。」と
考え る英国・スウェーデンなどの子どもという図式だ。
 
何でも自分でやらなければならなくて、他人との干渉を避ける日本人は、孤独な
のではないか。
自分でやるのと、やってもらったりやってあげたりするのと。後者の方が人との
交わりができるに決まっている。日本の自殺者の多さは際だっている が、それ
が自己責任にされているように、確かに思われる。私自身も、多少そういう解釈
をする傾向を持っているような気がする。そういう社会が、冒 険を拒み、協力
を拒み、うまく行かないことが多ければ無気力を、そして孤独を生み出す。そん
な解釈もできるかもしれない。
 
虚礼廃止のようなものは、それでいいと思うが、Give と Takeを交換しあうこと
は存外大事で、もしかすると、子どもに教えていかなければいけないことなのか
も知れないと感じたのだった。

テレビゲーム占有率75%

息子が小学校のサッカーチームに入った。年に一度の忘年会に、親子共々参加す
ることになった。
そこで、私にとっては異様な光景を見ることになった。
 
場所は居酒屋。3つのスペースに分けられた。子どものスペース、母親のスペー
ス、コーチと父親つまり大人の男のスペース。互いの交流はほとんどな い。
 
しばらくして、男のスペースからは見えなかった子どものスペースを覗いたら、
何と...。
子どもたちは皆DSをやっているのである。数えてしまった。19人中15人がDSを
持っていて、銘々が画面をのぞき込んでいる。残りの数名が、そ れをのぞき込
んでいる。
 
みな、何をしに来ているのだろう。
不思議な光景であった。